個人メモ

間違いの指摘、助かります。

療養病院での抗生剤の使い方

☆療養病院での抗生剤の使い方
・療養病院での抗生剤は
ミノマイシン(MINO)は100mg1日1回
②メロペン(MEPM)は0.5g1日1回
バンコマイシン(VCM)は0.5g1日1回(60分)
④セフメタゾール(CMZ)は1g1日2回→明らかなUTIの時のみ、耐性菌ありで肺炎には無効
⑤スルペラゾン(SBT/CPZ、後発:セフロニック)は1g1日2回
⑥ユナシン(SBT/ABPC、後発:スルバシリン)は1.5g1日2回
・喀痰培養でMRSAが陽性になった例でMRSAが肺炎に関与していた例は10%くらいらしい。
CDIに対しフラジール無効例が2%ありバンコマイシン内服が有効、逆にバンコマイシン無効例も2%ありフラジールが有効。点滴のバンコマイシンを内服してもよい。
・尿中レジオネラ抗原陽性ならレジオネラ感染症と考えてミノマイシン投与してみる(レジオネラの培養は難しい)。
・βラクタム無効な肺炎ではクラビット内服しながらミノマイシンでもよい。
・アミノ配糖体系抗菌薬使用時の血中濃度モニタリングは投与直前と投与開始1時間後。バンコマイシン血中濃度採血指示は投与直前(トラフ値)。ただし、VCM0.5g1日2回程度など4gまでは血中濃度測定する必要なし。腎機能で容量調節は必要ある。腎障害や聴障害は高容量で長期間投与しないとおきない。
・短期間で繰り返す肺炎、尿路感染はそれぞれ膿瘍を疑うこと。膿瘍あれば4-6週間の抗生剤投与が必要。
cf)ロセフィンで偽胆石
・ロセフィンは腎と肝から半分ずつ排泄され、胆嚢内でCaと結合し、偽胆石を作ることがある。∴Caを含む製剤と混合は配合変化起こす。
・ロセフィンで加療中に1週間ぐらいでできることがある。ロセフィン加療中に右季肋部痛あれば偽胆石を疑うこと(小児で10.1-46.5%、成人で21.4-25%)。
・特に腎機能低下例で要注意。
・ロセフィン投与を中止すると自然消失することが多い。
・胆石の原因になるため療養病院ではロセフィンを採用していないこともある。
参考)各種抗生剤のスペクトラム