個人メモ

間違いの指摘、助かります。

骨折

<骨折>

★基本的に緊急性は低いのでシップとギプス包帯で固定し、翌日の整形外科受診を指示する(顔面なら口腔外科受診)。

開放骨折、血流障害、神経障害あれば即日整形受診すること。また、小児も顆上骨折や足関節の骨折は皮膚障害を起こすこともあり、即日整形受診を。

☆次のことを説明する。

 ・レントゲンで見えない骨折もあるが今は時間外で人手が足りず詳しい検査ができにくいこと

 ・荷重がかかってずれてきて初めてわかる骨折もあること

 ・小児は骨化が進んでいないため骨折が見えないことがある

☆レントゲンで自発痛、圧痛、叩打痛があるところを入念に見る(前後上下も)

☆肋骨骨折を探すときは必ず胸部正面も撮影し、血胸がないか見ること。

☆上腕の外旋時痛は上腕骨頚部骨折の可能性あり。

☆下顎骨は脱臼あればすぐに整復する。顎関節の左右差ないか見て、脱臼無く2横指開口できれば後日口腔外科受診を指示。

☆小児の肘の骨折は4方向+両側、関節周囲の脂肪組織の盛り上がり(fat pad sign)あれば骨折

☆外顆骨折は転位強ければ整形call。上腕骨遠位端の骨化は外(1才)→最内(5才)→内(10才)。

☆壁を殴って中手骨骨折→転位を直してからMPを曲げてPIP/DIPをまっすぐにして固定する。

開放骨折、神経障害、血流障害あればすぐに整形callを。

☆CTの骨条件なら骨が重なり合うところの骨折が良く分かる(膝関節、足関節、手関節、頚椎、骨盤、頭蓋骨、頬骨、下顎骨など)。

☆顔面の骨折は髄液漏や神経所見なしなら後日口腔外科受診を指示。

☆転位のない骨折はソフトシーネやオルソグラスで固定し、後日整形外科受診を指示。

☆脱臼(転位)、感覚運動障害、血流障害(5P症状)あればすぐに整形外科call。

☆5P症状のない開放骨折はとりあえず創閉鎖し、後日整形外科受診を指示。

☆拘縮、麻痺がある場合の骨折対応(療養病院での骨折対応)

・末梢の動脈の拍動を確認。

・受傷原因の精査(多くは体転時に無理な姿勢になり自重が加わり、関節拘縮があり外力の逃げ場がないためと思われる)。

・麻痺、拘縮があれば手術適応はなし。

・患肢を正常位に戻して、湿布を貼り弾性包帯を巻いておく。あまり強く巻きすぎないこと。末梢動脈の拍動を確認する。末梢動脈にマジックで印をつけて、包帯交換時に拍動を必ず確認してもらうこと。

・院内に整形外科医がいない場合は、整形外科を受診するかを家族に聞く(麻痺、拘縮がある場合は手術適応にはならないことを伝え、転位しているので保存的に診た場合は骨折したままであること、痛みの程度、血管損傷はないことetcを説明する)。ムンテラの結果、整形外科は受診せずに院内でできる範囲で対応を希望されれば、その旨を必ずカルテに記載しておく。