個人メモ

間違いの指摘、助かります。

胃癌のABC検診

☆胃癌のABC検診 ・H.ピロリ抗体価(HP)とペプシノーゲン法(PG)により採血だけで胃癌リスクをスクリーニングする。 ・A群:HP-/PG-、B群:HP+/PG-、C群:HP+/PG+、D群:HP-/PG+(D群はピロリ菌が生存できないほど萎縮性胃炎が進行) ・胃癌発生率:A群:年率0%…

S型アミラーゼ上昇時の鑑別

☆S型アミラーゼ上昇時の鑑別 ・シェーグレン症候群、ミクリッツ、唾石、ウイルス性唾液腺炎、唾液腺腫瘍、アル中など。耳鼻科受診し鑑別を。 ・肺癌や大腸癌、卵巣癌も鑑別に挙がるので、胸部と腹部のスクリーニングをすること。 ・胸部CT、大腸内視鏡、骨盤…

悪性症候群について

☆悪性症候群について ・急激なドパミン遮断による。Lドーパの急な中止や、抗精神病薬の使用が原因。 ・高熱と高CPK血症があるのみで、筋強剛など錐体外路症状や自律神経症状が乏しい場合は一般的な悪性症候群(NMS)の診断基準は満たさない(特徴は手足がガ…

免疫抑制、化学療法開始時のHBV再活性化リスク評価について

☆免疫抑制、化学療法開始時のHBV再活性化リスク評価について ・免疫抑制、化学療法を開始する前に、まずHBs抗原を測定しHBVキャリアかどうかを確認する。 ・HBs抗原陽性のHBVキャリアは、HBV再活性化の高リスクなため、肝臓専門医にコンサルトし、核酸アナロ…

梅毒検査について

☆梅毒検査について ・STS×,TPHA×:未感染 ・STS○,TPHA×:感染初期もしくはBFP(生物学的偽陽性:妊婦、SLE、ワクチン接種後、肝疾患) ・STS○,TPHA○:梅毒(治療開始) ・STS×,TPHA○:既感染(ただしProzone Phenomenonの可能性もあるためSTS定量にてcheckす…

感染対策(インフルエンザ、ノロ、MRSAなど)

<感染対策(インフルエンザ、ノロ、MRSAなど)> ☆インフルエンザ対策 ・潜伏期は2日間で、感染性のある期間は発症1−2日前から発症後5−7日の間。潜伏期間から感染力がある。 ・迅速検査の感度50-70%、特異度90%なので、検査陰性でも絶対とは言えない。イン…

医療区分について

☆医療区分について ・PEGやEDtubeで経腸栄養しているだけなら区分1 ・CVあれば区分3 ・末梢点滴だけでも、1日1000ml以上していれば実施した日付のみ区分3(ただし1か月に7日まで) ・「24時間点滴加療が必要」は末梢点滴を指していて1週間しかできない。IVH…

ペースメーカー植え込みや胃瘻患者の死後対応

☆ペースメーカー植え込みや胃瘻患者の死後対応 ・皮膚切開し、ペースメーカー本体を取り出す。本体は皮下に糸で固定されていることが多いが、大胸筋の内側に固定されて皮膚の上からは触れないこともあるので注意する。リード線は引き抜かなくてよい。本体か…

ワクチンについて

ワクチンについて <総論> ☆ワクチンの種類 生ワク:ムンプス、風疹、麻疹、ポリオ、結核、水痘(生きるのは無風の進歩の結果です)。他は不活化かトキソイド。 ☆接種方法 ・筋注:HPV、経口:ロタ、皮内注:BCG、他は皮下注 ・原則は不活化、トキソイドは局…

カテ熱(CRBSI:catheter related blood stream infection)について

☆カテ熱(CRBSI:catheter related blood stream infection)について ・カテーテル刺入部の排膿、発赤、圧痛あればすぐにカテ抜去(しかし、このような場合は稀)。septic shockの場合は感染源を疑うなら血培採取後、カテを入れ替えて広域の抗生剤(MEPM+VC…

CEA軽度上昇について

☆CEA軽度上昇について ・健診にてCEAが軽度上昇で精査依頼されることがある。 ・健診日と受診日が開いている場合は採血して再検する。 ・CEAが10ng/ml以下でも検査希望ならGF、CF、胸腹部CT、甲状腺機能をチェックする。異常なく、さらなる検査希望であれば…

IVH後に肝機能異常をきたした場合

☆IVH後に肝機能異常をきたした場合 ・アミノ酸負荷によるものが多い(BUN↑) ・以下のように変更していき、肝機能をフォローしていく ①フィジオ35 500ml(うち1本にはシーパラ1Aを混注)を3-5日間 ②フィジオ35 500ml+50%ブドウ糖20ml5Aを1日3回(うち1本に…

PSAについて

☆PSAについて ・4ng/ml未満は前立腺がんは否定的。 ・4-10はgray zone。F/T比(遊離型/全PSA)が0.15以上ならBPHや前立腺炎の可能性が高い。 ・10以上は前立腺がんの可能性が高い。 ・50-64歳は3ng/ml以下、65-69歳は3.5ng/ml以下、70歳以上では4ng/ml以下が…

浮腫の原因

☆浮腫の原因 注意)溢水か脱水か ・下肢末端に浮腫があっても溢水とは限らない ・低Alb血症にて浮腫を起こしていても皮膚乾燥あれば溢水ではない ・下肢末端だけの浮腫かつ皮膚乾燥なら利尿剤は必要ない →あきらかな心不全の既往がない限りは体格小はアミノトリパ…

酸素指示

☆酸素指示 ①通常の場合: 「SpO2 93-97%を維持するように酸素増減」 もしくは、 「SpO2 90%未満ならO2開始。90%以下なら1Lずつup、97%以上なら1Lずつdown。Max10L、適宜offも可。」と記載する。 酸素 〜4L:カヌラ 5〜7L:マスク 8L〜:リザーバーマスク (…

終末期の予後予測ツール

終末期の予後予測ツール <PaPスコア(Palliative Prognosis Score)> ①臨床的に見ての予後:1-2週なら8.5点、3-4週なら6.0点、5-6週なら4.5点、7-12週なら2.5点、13週以上なら0点(ここは分からない場合はPPIを使うと良い) ②Karnofsky Performance Scale…

胃瘻交換

☆胃瘻交換 ・バンパー型ボタンタイプ(カンガルーボタン)の場合 ①消毒 ②PEGの蓋を開けてオブチュレーターを挿入 ③オブチュレーターにガイドワイヤーを挿入 ④オブチュレーターを押し込んでバンパー部分を伸展 ⑤ガイドワイヤーを残してオブチュレーターとPEG…

健診で尿潜血陽性が出た場合

☆健診で尿潜血陽性が出た場合 ・±なら経過観察。 ・1+以上なら再検し、陰性もしくは沈査で赤血球5個/HPF以下なら経過観察。 ・再検にて1+以上もしくは沈査で赤血球5個/HPFの場合: ①尿蛋白陽性やeGFR低下認めるときは腎臓内科紹介 ②①以外で尿路上皮癌のリス…

内視鏡の肉眼分類

☆内視鏡の肉眼分類 ・逆流性食道炎 GradeA:5mmを超えない発赤 GradeB:5mm以上の発赤が1箇所以上 GradeC:複数の粘膜襞を超えて発赤、全周の3/4を超えない GradeD:全周の3/4を超える発赤 ・静脈瘤 L(場所):Ls:上部、Lm:中部、Li:下部、Lg-c:噴門輪…

PEG患者の嘔吐

☆PEG患者の嘔吐 ・PEGの開放とウロバッグへの接続 ・PEG注入の中止 ・点滴追加(腎不全や心不全ないかチェック、DMあるようならインスリンスケール指示) ・腹単オーダー ・黒色嘔吐ならPPI追加(オメプラール20mg1瓶+生食20mlでショットで1日2回、ルートフ…

脂肪肝

脂肪肝 ・肝機能異常伴う脂肪肝あれば、HBs抗原、HCV抗体、自己抗体、飲酒歴を調べ、どれも陰性ならNAFLD。 cf)L/S比(肝臓/脾臓のCT値)が1.1以上なら脂肪肝はない。 ・食生活の改善(カロリー制限、糖質制限、肉類/SFA/ω-6PUFAの制限、魚類/ω-3PUFAの摂取…

経口投与抗生剤のバイオアベイラビリティ

☆経口投与抗生剤のバイオアベイラビリティ: フラジール:100% クラビット、バクタ:99% ケフレックス、ケフラール、ダラシン:90% オーグメンチン、サワシリン:80% オラセフ:50% フロモックス、ジスロマック:35% セフゾン:25% メイアクト:15%

調理師の便培養陽性

調理師の便培養陽性 ☆調理師の便培養でコレラ、腸チフス、パラチフス、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌(EHEC)が出た場合は就業再開は無症状であっても便培養陰性であることが必要。 ☆無症状な場合は抗菌薬は絶対必要ではないが、ニューキノロン、ホスホマイシ…

輸入感染症

☆輸入感染症 ・マラリア、デング熱、腸チフス、パラチフスを考える。 ・潜伏期はデング熱は10日以内、腸チフスやパラチフスは11〜21日、マラリアは30日以上。 ・デング熱はウィルス感染なのでWBCは正常か低下、分画は変わらず、Pltは減少することもあり。 ・…

内視鏡時の抗凝固薬、抗血小板薬の取り扱い

内視鏡時の抗凝固薬、抗血小板薬の取り扱い ☆基本は処方した主治医に中止の場合の危険性やどうすればよいかを聞いておくこと。 内視鏡時の抗凝固薬、抗血小板薬の取り扱い(2014年) 注意)単剤の場合のみ記載 注意)観察だけであれば当然休薬は不要 ☆血栓塞…

インスピロンの設定について

インスピロンの設定について ☆インスピロンの濃度は35,40,50,70,100%で流量は最大15L/分まで。 ・「35%8L/分」は、「酸素濃度が35%になるように100%酸素を8L/分で流す」という意味。 ・空気中の酸素濃度は20%なので、20%酸素◻L/分と100%酸素8L/分で35%酸素を…

胃炎の京都分類

☆胃炎の京都分類 ・ピロリ未感染の所見:光沢のある水々しい粘膜、RAC(集合細静脈)、稜線状発赤 ・ピロリ現感染の所見:点状発赤、体上部大弯や 胃穹窿部大弯のびまん性発赤(好中球浸潤による充血)、RAC消失、血管透見(萎縮性胃炎)、鳥肌、白濁粘液、腸上皮…

ウィルス性肝炎の治療

ウィルス性肝炎の治療 ☆C型肝炎 ・非代償性肝硬変は抗ウイルス薬適応なし。 ・肝炎はALT30以上、Plt15万未満で治療適応。 ・IFN使えるなら第二世代プロテアーゼ阻害剤のシメプレビル(SMV)+Peg-IFN+リバビリン(RBV)が第1選択。 ・副作用でIFNが使えない時は…

間質性肺炎の分類

☆間質性肺炎の分類 ・薬剤性 ・膠原病 ・IIPs(特発性間質性肺炎):IPF,NSIP,COP IPF(特発性肺線維症):慢性経過、治療はNAC(Nアセチルシステイン)と管理が中心(急性増悪時はPSL+ISかPSL隔日) 管理:慢性呼吸不全(HOT・労作時の酸素化を改善するため…

ポリペク後の抗血小板薬の再開時期

☆ポリペク後の抗血小板薬の再開時期 ・ポリペク後、2日間あけて再開する。 ・脳梗塞のリスクが高い場合は1日に短縮する。 ・出血のリスクが高い場合は3日に延長する。